わたしのいもうと
●著:松谷みよ子/味戸ケイコ
発売日:1987年12月/価格:1,320円/出版社:偕成社/ISBN:9784034380505
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父
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男の子
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5歳
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(`⌒´)(T^T)
「わたしのいもうと」は、作者の松谷みよ子さんが実話をもとに描いた絵本です。いじめが原因で亡くなってしまった女の子のことを綴っています。
最近スタジオジブリの「火垂るの墓」を見たとき、全く関係ないのですがこの絵本を思い出しました。「何の非もないない子どもの理不尽な死」という点で、共通するものを感じたのかもしれません。そして、その死の背後にある「大人の責任」を感じたからかもしれません。
残念ながらいじめはなかなかなくなりませんが、親としては、我が子に、いじめはぜったいにいけないこと、自分と違う生き方・考え方をしている人を、そのことを理由に「非」としてはいけないこと、誰であってもその存在や思想を尊重しなければならないことを、しぶとく、粘り強く、言い続けなくてはならないと思います。その延長線上に戦争のない平和な世の中があるのだと、節子や清太のような子が生まれない世界が広がるのだと、戦後80年を迎えた今年、改めて強く思いました。
ひまわり 2025.10.31 Review
| 読んでみた評価 |
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| また読みたい! |
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母
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6歳~
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(T^T)
この絵本を読んだときの衝撃は忘れられません。これがあの「いないいないばあ」や「いいおかお」を書いた松谷みよ子さんの作品なのだろうか。子どもの読み聞かせにと借りた絵本でしたが、この絵本を読まなければならないのはむしろ小学生以上。そして私たち大人だと思います。
この絵本は、読者から届いた一通の手紙がもとになっているそうです。「わたしのいもうとの話を聞いて下さい・・・」いじめにあい、学校に行かなくなり、心を閉ざしてしまった子の話です。食事を拒否し、母親が必死で固く結んだ口にスープを流し込もうとする。そのうち妹は折り鶴を折るようになる。母も姉も祈るように鶴を折る。そしてある日、妹はひっそりと死んでしまった。
悔しいことですが、いじめはなかなかなくなりせん。いじめが悪いことは自明の理であるはずなのに、妙な力学が働いて、加害者保護に向かったりする。歯がゆいです。でも、それでも「いじめはダメだ」と言い続けなければならない。この絵本は緩慢な大人への痛烈な叱咤です。
風の子 2023.02.16 Review
| 読んでみた評価 | |
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| また読みたい! |
